斎藤聡二 1992年生 青森県出身 渋谷横丁「近畿食市」ホールマネージャー
ミュージシャンを目指し青森から上京。アルバイトで働いた飲食店の面白さが音楽への興味を超えた。
「接客の楽しさにどハマリしたんです。唄やギターでなくてもこんなに人を楽しませることが出来るんだって(笑)。」
大手外食企業がオープンした新業態レストラン、独立する先輩社員からのお誘い等、多くの飲食人が通る道で経験を積んできたが、2020年のコロナ騒動で状況は一変。
「先輩が独立しオープンしたビストロだったんですが、コロナ禍で僕を雇い続けられる状況ではなくなり仕方なく辞めました。それでも大好きな飲食の仕事は辞めるつもりは全くなくて、タイミング良く「渋谷横丁」のオープン求人に出会えました。」
渋谷横丁は6月のオープンに向けて3月からオープニングスタッフ募集を開始。
「前に、恵比寿横丁には行ったことがあって、僕が経験してきたレストランサービスとは違い、お客さんとの距離がここまで近い接客もいいなと思っていたんです。恵比寿横丁が進化する『渋谷横丁』の完成イメージを見て衝撃が走りました。何だこれは!?って(笑)。飲食を経験してきたからこそ分かるんですが、今までとは次元が違う事を感じて衝動的に応募しました。
4月には緊急事態宣言が発出。「渋谷横丁」は渋谷ミヤシタパークと共に当初の6月オープンの延期が決定。オープニングスタッフとして採用したスタッフの入社時期も延期が余儀なくされた。
「オープン日が決まらないとオープニングメンバーとして入社できないですよね。その時点で別の会社を探す方もいたと思いますが、僕はここ以外は絶対にイヤだったので入社までの半年間、貯金を切り崩しながらずっと連絡を待ち続けたんです。」
8月4日、待ち続けた「渋谷横丁」はオープン日を迎え、総面積1380㎡に19店舗が一斉オープン。総客席数1500は瞬く間に埋まり、初日から5000人が押し寄せた。
「飲食経験者を中心に揃ったメンバー全員がそうだったと思いますが、初日から全てが想像以上の次元で、飲食の固定概念が吹っ飛びました(笑)。やっぱり待って良かったと思いましたね。」
「渋谷横丁はとんでもないスケールですが、19店舗全て管理もキッチンも独立しているので、それぞれが〝自分達の店〟という感覚があり、それぞれのカラーで成立しています。今までチェーン店も個人店も経験しそれぞれの良さがありましたが、やっぱりここはオンリーワンだと思います。
オープンから5ケ月が経ちましたが、ずっと新鮮でメチャクチャ楽しいですよ。賑わいが尋常ではないので、昔働いていたレストランでの〝決められたポジションをこなす〟という概念もありません。スタッフ全員で全員の仕事をカバーします。それが楽しい。
そんな自分の仕事ぶりを見て会社はマネージャーに抜擢してくれました。今、約50名のリーダーとしての立場ですが、僕はお客様ではなくスタッフが仕事を楽しめているかを見ています。スタッフがイキイキ働いていれば絶対にお客様も楽しんでいただいているはずですから。今後、僕はここで飲食の仕事の楽しさを伝えたい。若いスタッフが自然と成長する店にしたいですね。」