渋谷横丁

Shibuya Yokocho
2020年8月
渋谷再開発商業施設に全長100m、総面積1380㎡、全19店舗、客席数1598席。次世代へ文化を繋ぐ巨大横丁をプロデュース。

オープンストーリー

渋谷宮下公園の再開発施設に“浜倉的横丁”はどうでしょうか?」

三井不動産商業施設開発担当の女性からヒアリングされたのが2014年の春。

前職のビールメーカー時代から公私共に「恵比寿横丁」をよく利用してくれていた彼女は20代。“平成世代”の彼女にとっての恵比寿横丁は昭和世代が感じる「ノスタルジックな酒場」ではなく「若者のエネルギーに溢れたパワースポット」として認識しており、渋谷宮下公園一帯の再開発プロジェクトメンバーになった際、「新しい商業施設にあの横丁があれば楽しい」と直感してくれたと言います。

もちろん、我々が作るギラギラした横丁は、ハイブランドが並ぶスタイリッシュな商業施設には不向きであり、そもそも、そんな話が会社幹部の方々がOKするはずはなく、その場では「笑い話」として盛り上がりました。

時は過ぎ、彼女から驚きの連絡。

「上層部のOKが出ました!あの話、具体的にお聞きいただけませんか!」

渋谷宮下公園は1948年開園。1966年には駐車場上に「空中公園」として整備された。建設から半世紀を経て老朽化や耐震不安の中、大規模な再開発が計画され、渋谷区は緑と水の空間の形成、渋谷駅再開発と連携するアクセスの強化、そして東京五輪を迎えるにふさわしい公園としての整備を目的とし再開発事業者を公募。

三井不動産商業施設開発チームは従来の「立体都市公園」を維持しながら、「新渋谷駐車場」「ホテル」「複合型商業施設」など大胆なアイデアで挑むにあたり、「今までにない商業施設」をプレゼンテーマに掲げ、我々がプロデュースする「横丁」を構想の目玉にすることを決められた。

若い女性社員の本気に企業が動いた。

思いもよらない大変ありがたいお話ではありましたが、計画が進むにつれ、建築上の諸問題で計画が白紙になる事も覚悟の上で、具体的な出店計画を聞かせていただきました。

施設1F路面、渋谷駅から原宿方面に向かう裏通りの線路脇、当時自転車置場だった通路もテラス席として使える全長約100mのゾーンに約20店舗の出店が可能。

「横丁」の出店には最高の立地。

「RAYARD MIYASHITA PARK」は「ららぽーと」「ミッドタウン」「コレド」に続く、三井不動産の新しい商業施設ブランドの第1号物件。もし本当に「横丁」が出来るのであれば、業界の既成概念が大きく変わる事になります。

当初、三井不動産サイドからの要望では「恵比寿横丁」同様、様々な飲食店をリーシングし、我々が横丁全体のレイアウトやゾーニングを含めた総合プロデュースを担当するという事でしたが、「恵比寿横丁」のような小規模の個別経営の集合体は建築的に不可能であり、可能であったとしても既存の「飲食フロア」になってしまうという危惧がありました。そこで、我々は担当者の彼女が「恵比寿横丁」で感じでくれた「若者のエネルギーに溢れたパワースポット」というイメージを進化させ、未来都市に生まれ変わる渋谷にふさわしい「次世代に繋ぐ横丁」をテーマに、日本各地のソウルフードを一堂に集結させ、様々なエンターテイメントも体感できる「テーマパークのような新時代の横丁」を提案しました。協議の結果、コンセプトを一貫して運営していくためにも我々が総合プロデュースに加え、全店を直営する形での承諾。最大の難問であると予想していた条件、24時間営業も承諾いただきました。

我々の提案・プロデュース・運営に対する大いなる理解と期待に応えないわけにはいかない。

「横丁ブランドの集大成」として、全てにおいて前代未聞のプロジェクトが始まりました。

恵比寿横丁」から育った若者マーケット。

有楽町産直飲食街」から広がった全国の生産者との繋がり。

有楽町産直横丁」で築いた全国地方別業態とご当地メニュー。

それら全てをスケール・内容共に進化させ、東京最大マーケットの渋谷から発信できる絶好の機会を頂いた。

恵比寿横丁オープンより12年

2020年8月4日、横丁ブランド令和初出店となる「渋谷横丁」は、全国の食文化だけではなく、様々な地方イベントや最新イベントも開催できる昭和文化と令和カルチャーが融合するダイナミックな「エンタメコミュニティー横丁」として次世代に必要な“たまり場”になるべく歩み出しました。

渋谷横丁誕生インタビュー

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